離婚した私

離婚についてのあれこれ、結婚していた頃のエピソード、独りで生きる自由と孤独を書いていきます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

葉桜

隅田川沿いの桜は、もう黄緑色の葉っぱが目立っていた。 「もう少し早かったら良かったのにな。」 残念そうに言うそのひとに、笑いながら私は言う。 「このくらいが丁度いいよ。」 「ん?もう散りそうなのがいいの?」 「うん。だって似合ってるじゃん、うち…

何色にも染まる夫

テレビは、何時間でも観ている。 2メートル離れた、テレビの真ん前の特等席で、 無言でひたすらテレビを観ている。 私が時折テレビに視線をやると、 夫の後頭部が見える。 同じテレビ番組を観て、笑いあったのは遠い昔。 背中に声を掛ける気なんて起きない…

息子はグレーゾーン

私が療育している子ども達の約半数は、 自閉スペクトラム障がいの疑い、 若しくは確定診断が付いている。 そのほとんどが、アスペルガー症候群である。 幼児期の子どもの保護者の多くは、 健診で指摘されたものの、 医療機関を受診することに躊躇いがあり、 …

アスペルガー症候群は遺伝するのか

アスペルガー症候群(疑い)の元夫のエピソードを書いてきたが、 義父については更に疑惑が深い。 遠方に住んでいて、会うのは年に一度のペースだったが、 毎回なにかしらやってくれた。 夫と付き合っていた頃は、大変印象の良いひとだった。 一番最初に、ご…

キカイダーでハカイダー

夫はハカイダーだった。 何でも破壊する。 手先が不器用なうえ、 力加減がわからない。 覚えたてのセックスは悲惨だった。 いつまでたっても痛い。 どこが、って、 髪も肩も腕も背中も足も腰も、痛い。 全体重を載せられて、息ができない。 何度目かの時、 …

夫の体臭に耐えられなくなった

結婚末期のこと。 夫が単身赴任して数年経過していた。 毎月帰省することを約束していたが、 「今月は仕事で帰れない」 というメールが届くことも多くなっていた。 毎月帰省してほしい、という希望は、 ただ、息子とはせめてコミュニケーションを取ってほし…

離婚を決意させた夫のひと言

「俺ひとりの力でここまで来た」 15回目の結婚記念日。 ホテル最上階のラウンジで、何杯目かのバーボンロックを呑み、 酔いで丸裸にされた心の主は、上機嫌でそう言った。 端正な夫の顔が、どんどん狡猾になっていて、嫌な予感がしていた。 (これから聞き…

夫が「アスペルガー症候群」と診断されていたなら

先日、私の夫はアスペルガー症候群だったのかもしれない、 という記事を書いた。 私は現在、障がい者に関わる仕事に従事している。 一般の方よりかは、その分野に詳しい。 勉強する程に、 元夫は発達障害者であろう、という予測が、確信に変わってきた。 付…

パンドラの箱

今朝がた。妙な夢をみた。 別れた夫が、笑いながら結婚指輪を差し出している。私は固まっていた。どういうことだ?これは過去なのか、現在なのか?・・・現在だ。復縁ということか。・・・それは、ない。ない、と思う。また、あの生活に戻る訳にはいかない。…

離婚してようやくカサンドラは報われるのか

夫はどういう人だったか? 問われても、うまく答えることができない。 5年間、思い出さないようにしていたのもあるが、 20年間一緒にいて、ついに正体が掴めなかったことが大きい。 喜怒哀楽の表現が、極端に薄い。 こういうのは自然に湧いてくるものだと…

離婚ブログはじめます

もうすぐ、離婚して丸5年になる。 難破船から漂着したのは見知らぬ国で、 そこに住んでたひとから愛と淋しさをもらった。 思うところがあって、今度は、 独りでボートを漕いで海に出た。 やっぱり遭難した。 漂着したのは無人島。 猫だけが住んでいた。 も…